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【読書感想文】『たっち、しよっ!-Love Application- ~僕と運命の彼女たち~』

(2013-04-02)
同名のゲームを題材にした『たっち、しよっ!-Love Application- ~僕と運命の彼女たち~』を読了したので感想を。

IMG_1362.jpg


原作である『たっち、しよっ! ~Love Application~』は心を読むアプリ「Satori」が搭載された不思議なスマートフォン“yPhone”を使って女の子のヒミツを探っていくAVG。
ゲームを進めることでアプリが自動的にアップデートされていき、得られる情報が増えていく……なんて仕掛けも存在した。
ちなみにこのゲーム、あるヒロインのエンディング間近で高確率でフリーズするというバグが存在する。
「Satori」をアップデートするならゲーム本体もアップデートしてよ! と思ったり思わなかったりしたのも今では懐かしい思い出だ。。
まぁ、テキストの面白さや3Dモデルのクオリティをはじめとして恋愛ゲームとしてのレベルは低くないのでPS3を所持しているなら遊んで欲しい1本ではある。進行バグも手順さえ知っていれば回避可能だ。


さて、恋愛ゲームのノベライズというと本編のストーリーをなぞるものが主流だが、本書は完全オリジナルになっている。
各ヒロインの抱える問題は解決しつつも誰とも結ばれないまま文化祭を終えてしまったという始まりかたで、わかりやすくいうとゲーム本編のエンディングの日付からスタートする。
面白いと思ったのはヒロイン同士の絡みが多いことだ。
(そもそも、最初にあとがきを確認して本書がオリジナルストーリーであることと複数ヒロインが絡む内容であることがわかったので購入したのだけれど)
原作のほうは主人公と各ヒロインの1対1による会話を中心に進んでいたが、本書ではこっそりバニーガールの恰好をしてモシモシしていた皐月と主人公に懇願されて猫コスプレをしていた葵が教室ではちあわせたり、軍事オタクの真憂がゲーム会社社長の娘・佳弥にFPSのゲームを借りたりとさまざまなやり取りがあってニヤニヤしながら読むことができる。
みんなで温泉旅行にいくエピソードなどもあり、サービスも満点。
ゲーム版のキャラクターデザインを務めた平野克幸さんによる見開き入浴イラストカットもあって素晴らしい。
しかし、強引な温泉回はどうしても昔のAICアニメを髣髴とさせてしまう……。

主人公は最終的に4人のヒロインの中から皐月を選ぶことになるが、各ヒロインたちに応援されながらピンチを乗り越えて結ばれていく様子は、よくあるすべてを収束するギャルゲーの最終シナリオをプレイしているかに似たカタルシスがあった。

また、本編ではDLCキャラクターとして配信された奈津もいいポジションのキャラクターになっている。
“yPhone”のサーチアプリによって選ばれた恋人候補ではないというのはゲームの設定を踏襲しているものの、最初は少し可哀想に感じたが、“主人公は彼女のことを意識していないが奈津のほうは彼を気にかけている”という淡い恋心がほかのヒロインたちとは違ったアプローチでいいアクセントになっていたと思う。
賑やかしポジションとしての使命もしっかり果たしていたのではないだろうか。まぁ、こういうキャラクターは昔から主人公と報われないと決まっているものなので……。


yPhoneについては、やはり“表示されたグラフィックの顔と違ってじつはこんなことを考えている”という表現が可能だったゲーム版に軍配があがるが、小説版もよりわかりやすくオーバーに心の声を描くなどという工夫がしてあって面白かった。例えばくじ引きでモデルガンを見つけたときに真憂の心を覗いたときの

『欲しい欲しい欲しい欲しい欲しい欲しい欲しい欲しい欲しい欲しい欲しい欲しい欲しい欲しい欲しい欲しい欲しい欲しい欲しい欲しい欲しい欲しい欲しい欲しい欲しい欲しい欲しい欲しい欲しい欲しい欲しい欲しい欲しい欲しい欲しい欲しい欲しい欲しいほし……』

など。
また、「あともう少しで本音がわかるのに……!」というところでyPhoneの充電が無くなってしまう展開や頼りにしていたyPhoneが反応しなくなり皐月とギクシャクしてしまう終盤など、小説ならではの盛り上げ方が用意されていて面白かった。


ちなみに小説を手掛けているのは原作を手掛けたヒガシロウさん&桃野衿さんではなく、天草白さんという方。経歴を調べたところオーバーラップ文庫などで活躍するライターの方のようだが、文章は上手で原作との違和感もまったく無かった。
例えば、序盤の主人公と皐月の会話を抜粋すると

「僕は三階生の教室で豆乳を買いましたよ」
「そ、そうにゅう……?」
ぴくり、と会長の片眉が上がった。
ん?
「いえ、豆乳ですけど。乳製品をいろいろと売っていたんです。その後、自家製ヨーグルトも買ったんですけど、こっちも美味しかったですよ。こう……ミルクの味がとろっとした感じで」
「とろっとしたミルク……そうにゅうの後で、ミルク……」
「あとホットプレートで焼き肉をやっている店もありましたね。そうそう、ハラミがすごく美味しくて」
「は、はらみ……そうにゅうで、ミルクで、はらみ……」


と、はっちゃけかたを含め、かなり本編の雰囲気に近い。
もちろん、銃についてウンチクを垂れる真憂やツンデレなセリフを言う佳弥など、個々の性格や口調もしっかり再現されている。


ぜひ原作のゲームと一緒に楽しんでほしい一冊だ。


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